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「特定外来生物被害防止法」魚類 01.21以降

text by 新家 邦紹

それはさておき「特定外来生物被害防止法」ってのは、本当に身勝手なモノだな。

ジャワマングースなんて哀れで仕方がない。

目先のことしか考えない馬鹿な人間のせいで、こんなことになってしまうとは。

昼行性のジャワマングースが夜行性のハブをどれだけ捕食すると考えてたんだろうか?

マングースはヘビとネズミばかり食うとでも考えていたのだろうか?

選定云々の生物は、実はみんな被害者なのだ。

昨年末の時点でリストアップされていたカムルチー、タイワンドジョウ(ライヒー)、コクチバス(スモールマウスバス)、ブルーギル、ノーザンパイク、チャネルキャットフィッシュ、ヨーロッパオオナマズのうち、1/21の魚類グループ会合で、カムルチーとライヒー、ノーザンパイクとヨーロッパオオナマズは指定を外れた。これらは法律に根拠のない要注意外来生物として扱われる見込みだ。

同時にニジマス、ブラウントラウト、ブルックトラウト(カワマス)も要注意外来生物に指定。

魚類では、この他にソウギョ、アオウオ、オオタナゴ、タイリクバラタナゴ、ウォーキングキャットフィッシュ、カダヤシ、グッピー、ケツギョ、コウライケツギョ、ナイルパーチ、ストライプトバス、サンシャインバス、タイリクスズキ、ヨーロピアンパーチ、パイクパーチ、ナイルティラピア、カワスズメが同様の扱いとなるようだ。

ところでウォーキングキャットフィッシュってどんなナマズ?

他の魚はわかるけど、これは知らない。トーキングキャットならわかるけど。

コウライケツギョってのはソガリだな。これは韓国で食ったことがある。

パイクパーチ、これはウォーライ(WALLEYE)のことだな。

あのー、カワスズメって日本でのティラピア科の総称じゃなかったっけ?

ナイルティラピアとモザンビークティラピアがカワスズメ科オレオクロミス属、ジルティラピアがカワスズメ科ティラピア属。

あ、そうか、和名カワスズメってのはモザンビークティラピアのことか。

婚姻期にはオスの背ビレと尾ビレのエッジが赤なるヤツだな。

魚類以外では、インドクジャク(テレビでやたらと繁殖してるのを見たぞ)、チュウゴクモクズガニ(上海ガニ)、アメリカザリガニ、フェレット、外来クワガタムシ類、ホテイアオイ、オオカナダモなどが要注意外来生物に挙げられているそうだ。ちなみに全体会合は1/31に予定されている。

19日の「オオクチバス小グループ会合第4回」では、オオクチバスを法施行時の特定外来生物に指定することは見送りとなった。

「半年をめどに指定に向けた検討を進める」と決着を先送りする内容が発表された。

これに対してバス指定派からは、環境相の「鶴の一声」を望む声も聞かれた。

何はともあれ、一応「先送り」ということになったのだ。

ところが21日の魚類会合で一転して指定に。背景にあるのは、やはり環境相の「鶴の一声」らしいが…。

環境相にこれを言わせれば、官僚は逃げやすい。

朝日新聞の20日朝刊「時時刻刻」に掲載されていた環境相幹部の言葉には

「指定派、反対派双方の国会議員から多くの電話を受けた」とある。

オオクチバスにかんしては、釣り人がどうこう言う次元を超えたところで、コトが動いているようだ。

「動いているようだ」なんて書いたが、もとからそうだったのだ。

生態系云々より利害なのだ。

とにかくライギョやバス、ギルといった自分の愛好する釣りの対象魚だけでなく、

法律全体についてもよく考えてほしい。